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自分でやってみよう!!花の水揚げについて「基本編」

「水揚げ」

 

花屋さん経験者の方以外は、聞いた事がない言葉かもしれませんね。

 

 

小さいころ庭や道に咲く花を、お部屋で飾ろうと思い摘んで持ち帰ってきて

花瓶に花を活けたのに、すぐ萎れてしまった経験、ありませんか?

 

 

ちゃんと水に入っているのに、不思議ですよね。

しかも摘んですぐなら新鮮なのに。

 

 

花屋さんで売っている花は長持ちするのに、

どうして自分で摘んだ花はすぐに萎れてしまうのでしょうか。

 

フラワー

 

 

 

花の水揚げとは

 

 

花の生産者さんは刈り取りや出荷の際に、

花が長くもつようにさまざまな工夫をしてくれています。

 

 

 

刈り取る時の花の状態、時間帯も花のその後に影響します。

 

 

 

刈り取りすぐに専用の薬剤で処理することが必要だったり、

花の種類、性質によって処理の仕方はそれぞれ違います。

 

 

 

その生産者さんの最初の作業の有無の違いはもちろんありますが、

お花やさんで販売しているお花はさらに水揚げという作業によって

イキイキとみずみずしく美しく咲きます。

 

 

今回はその、お花屋さんで行われている「水揚げ作業」についてのお話です。

 

 

家庭でもできる簡単な、かつ本格的な水揚げ方法2つをご紹介します。

 

花束

 

 

基本の基本

 

 

水揚げとは

花の隅々まで水分を行き渡らせるための作業です。

 

蒸散や師管閉塞を防ぐために行います。

 

 

 

師管閉塞は切り口にバクテリアが付く事で起こります。

 

 

ハサミが汚い、バケツが汚い、水が汚れている

 

 

この状態ではせっかくの水揚げ作業が無駄になってしまいます。

 

道具や水にすでにバクテリアが満載なら、

かえって増やしてしまいかねません。

 

 

 

必ず、清潔なハサミ、バケツ、綺麗な水で行いましょう。

 

 

そして水の温度も重要です。

 

 

水揚げ作業の種類は数種類ありますが、

どの種類の水揚げも、水温が低すぎると逆に水上がりが悪くなってしまいます。

 

 

植物にとって水揚げ時の冷えすぎた水は良くないのです。

 

 

北海道では冬の水道水はかなり冷たくなっています。

いきなり冷たい水で水揚げをすると葉が落ちやすくなる植物もあります。

 

 

冬場は水を先に溜めておき、常温になってから使用する等、工夫が必要です。

 

 

 

花束

 

 

水切り

 

 

これは花が好きな方なら、ご存知の方多いかと思います。

 

お客様もご自宅でされている方が多くいらっしゃいました。

 

 

 

切り口が空気に触れないよう、水をはったバケツの水の中で茎をカットする方法です。

 

 

茎を斜めにカットするのがポイントです。

 

茎の先端にはすでにバクテリアが存在していますので、

2.3センチ程度上を斜めに切ります。

これはほぼ、すべての植物に有効だといわれています。

 

 

切り口が空気に触れないように水の中で切るのですが、

流水をかけながら、ただ濡らす、等の方法では意味がありません。

 

なるべくバケツの深い部分で切る必要があります。

 

水圧を利用して水を吸わせる事が効果的だからです。

浅い部分で切るよりも、少し下で水圧をかけて切るほうが、水が上がるそうです。

 

 

簡単で家庭でもできる手軽な水揚げ方法の一つです。

 

 

 

湯揚げ

 

 

こちらは少し本格的な方法です。

 

 

これは字の通りお湯につける作業です。

切り花の切り口を、熱湯につけるのです。

 

 

 

切り花をお湯で煮るなんてー!

 

 

びっくりしますよね。

 

ですが、湯揚げは

ほとんどのお花屋さんがやっている、ポピュラーな水揚げ方法です。

 

 

買ったばかりの新鮮なお花は水切りで十分ですが、

買った花がすぐ萎れてしまった時や、水にすぐ浸けられなくて萎れてしまった時などに是非試してみて下さい。

 

 

 

まず、葉や花を熱湯の湯気などから守るために新聞紙等で包んで保護します。

水に浸かる部分の葉をキレイに取り、茎を少し切ります。

 

 

お湯に浸けた後すぐに入れるための、水の入ったバケツを用意してください。

 

 

そして切り口の先端から数センチを沸騰したお湯の中に浸けます。

 

熱を加える事で茎の内部が膨張し、茎からブクブクと空気が出てきます。

 

出てくる泡が少なくなったらお湯から出し、

すぐに清潔な水に入れます。

 

 

 

そこで一気に水が上がります。

 

種類や状態によってお湯につける時間の長さは異なりますが、

茎が細い柔らかいものは数秒で、

そうでないものはだいたい15秒から30秒程度が良いでしょう。

 

 

あまり長くお湯に浸けてしまうと、

空気を出し切った際にお湯を吸ってしまいます。

湯揚げはショックにより水を吸わすのが目的なので、

お湯を吸ってしまわないよう状態を確かめながら行います。

 

 

 

湯揚げの効果として、

 

お湯に入った先端部分のバクテリアを死滅させる、

 

中の空気が抜ける事で一気に水を吸いあげる、

 

導管を詰まりの原因となる樹液などを空気と一緒にだしてくれる

 

 

 

等が挙げられます。

どれもお花にとっては嬉しい効果ですね。

 

 

お家で水揚げが上手にできれば、

お庭のお花も切り花として自宅で長く楽しめます。

 

 

 

 

ほかにも効果的な水揚げ方法があります。

次回のブログでご紹介しますね。

 

 

 

 

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